
ウリンは「ウッドデッキの床板」だけで使い切る木ではありません。床板、根太・大引き、束柱、フェンス板、格子、パーゴラの柱や梁、門まわり、ベンチ、花壇、見切りまで、必要な役割に合わせて断面と長さを選ぶことで、硬く重いウリンの性質を屋外空間全体へ活かせます。
同じウリンでも、床板に使う20×105と柱に使う90×90では担う仕事がまったく違います。さらに、短い材や細い材で成立する場所まで長尺・大断面材でそろえると、材料費だけでなくカットロスや搬入・加工の負担も増えます。用途から逆算してサイズを選ぶことが、見た目・施工性・資源利用のバランスを整える近道です。
床には床の寸法、柱には柱の寸法。短尺で成立する場所には短尺を使う。その使い分けが、ウリンの魅力を最も素直に引き出します。
デッキ床板はレギュラーの20×90・20×105・30×105・30×120を基本に検討できます。20×90はリカバリーサイズにも含まれ、20×120は特殊サイズです。フェンスやスクリーンでは12×105、9×100、20×45、20×70なども候補になります。柱では70×70・90×90、より大きな断面が必要な計画では特殊サイズの105×105・120×120も選択肢です。ただし、構造に関わる断面・支持間隔・基礎・接合方法は、用途と現場条件に応じて設計者・施工者が確認してください。
まず把握したい、ウリン材の4つのサイズ区分
ウリン材は「レギュラー」「リカバリー」「Wリカバリー」「特殊」の4区分で見ると、用途に合う材を探しやすくなります。区分は単純な品質順位ではなく、断面や長さの違いを生かして適材適所へ振り分けるための考え方です。
レギュラーサイズ
リカバリーサイズ
Wリカバリーサイズ
特殊サイズ
01
ウッドデッキ|床板だけでなく、下地までサイズを分けて考える
歩く面・支える部材・床高さをつくる柱で、求められる断面は変わります。
ウッドデッキでは、床板を決めた後に根太・大引き、束柱まで役割を分けます。長く使う計画ほど、表面だけでなく下地と固定部まで耐久バランスを取ることが大切です。
どちらもレギュラーサイズとして使える床板です。板幅による見え方や必要長さを見ながら割付し、住宅デッキから外構の床面まで検討します。
厚みを持たせたい床や、重厚感のある見え方を求める場合の候補です。厚くすれば自動的に安全になるわけではなく、根太間隔や支持条件とセットで判断します。
20×90はレギュラーサイズに加えてリカバリーサイズにも含まれます。20×120は特殊サイズとして、必要長さ・在庫を確認して検討します。
リカバリーサイズの中では、根太・大引きなど下地側で検討しやすい断面です。実際の向き、スパン、支持点、荷重は現場ごとに確認します。
床高さを支える柱材として使いやすいレギュラーサイズです。床高さ、束の間隔、基礎、固定金物との組み合わせを含めて計画します。
補助下地や局所的な部材など、必要長さが短い場所ではリカバリーサイズを組み込める可能性があります。役割を限定せず構造材として流用するのではなく、必要性能を確認して使います。

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02
フェンス・スクリーン|板の厚みだけでなく、柱・横桟・風の受け方を見る
細い材を活かしやすい一方、背が高くなるほど柱と基礎の確認が重要です。
フェンスは、視線を遮る面材と、それを支える柱・横桟を分けて考えます。12×105や9×100、20×45、20×70など、薄板・細幅材を活かしやすく、縦格子や目隠し、設備スクリーンではWリカバリーサイズも候補になります。
リカバリーサイズ。横板や面をつくる用途で、厚い床板を使わずに木の面積を確保したい場面の候補です。支持間隔と固定方法を合わせて考えます。
Wリカバリーサイズ。薄さを意匠へ活かせるスクリーンや軽快な面材で検討できます。単独で荷重を受ける部材ではなく、下地との組み合わせが前提です。
Wリカバリーサイズ。細幅を連続させる縦格子・横格子など、目隠し率と抜け感を調整したい意匠に向きます。
面材を受ける下地候補。見付けを抑えたい部分や、板を固定する受け材として使い分けます。実断面の可否はフェンス高さと風条件から確認します。
レギュラーサイズ。フェンスの高さや目隠し率が上がるほど風の影響が大きくなるため、柱だけでなく柱間隔・基礎・固定まで一体で考えます。
特殊サイズ。大きな断面が必要な計画の選択肢ですが、「太ければ安心」という意味ではありません。構造・基礎・接合部の設計が必要です。

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03
パーゴラ・門まわり|太い材と細い材を一つの外構で使い分ける
骨格は柱・梁、表情はスクリーンや面材。役割を分けるほど設計の自由度が広がります。
パーゴラや門まわりは、骨格と意匠部材を分けると整理しやすくなります。柱・梁は70×70・90×90を中心に、必要に応じて105×105・120×120を検討し、スクリーンや化粧格子には12×105、20×45・20×70、30×30、30×40などを組み合わせます。
レギュラーサイズの角材。小規模なフレームから外構の柱まで候補になりますが、梁スパンや屋根の有無、風荷重で必要断面は変わります。
特殊サイズ。視覚的な重厚感だけで選ばず、構造上必要な場合に在庫・長さを含めて検討します。
面を構成しやすいリカバリーサイズ。長さの違いをあえて段差やリズムとして見せる設計は、理材活用とも相性があります。
Wリカバリーサイズ。ポストや設備の周囲、ルーバー、縁取りなど、構造の主役ではない見せる部材へ展開しやすい寸法です。
リカバリーサイズ。面材の裏側や局所的な受け材など、完成後に目立ちにくい場所で断面を活かせます。
屋根材を追加すると自重だけでなく風の受け方も変わります。後付け前提にせず、柱・梁・基礎・接合金物・排水まで初期計画で確認します。

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04
ベンチ・花壇・ステップ・見切り|短い材だからこそ成立する用途がある
小さな部材の集合は、リカバリー/Wリカバリーサイズを価値へ変えやすい領域です。
ベンチや花壇は、座面・脚・側板・縁取りを分けると短尺・細幅材を組み込みやすくなります。「余った木を使う」のではなく、必要寸法を先に決め、その条件に合う材を当てる考え方です。
座面は必要長さに合わせて選びます。20×90はレギュラーとリカバリーの両方に含まれるため、用途と必要長さに合う材を選び、面取りやビス位置まで含めて仕上げます。
厚みのある見た目や、部材としての存在感を出したい造作の候補です。長尺をそのまま使うより、必要長さに割り付けてロスを抑えます。
リカバリーサイズを面材として使いやすい用途の一つです。製品化された花壇でも12×105を複数段で使う構成があります。土圧や排水は側板だけに負担させない設計が必要です。
Wリカバリーサイズ。底板、内側の部材、化粧面など、厚い板が不要な箇所へ回すことで材を使い切る選択肢が増えます。
短い脚、枠、補助部材など、必要長さが小さい部位と相性があります。実際に人を支えるベンチでは、接合方法と荷重を確認します。
庭の境界、植栽まわり、小さな格子、化粧材など、細い断面をそのままデザインへ活かせます。

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用途から逆引きするウリンサイズの考え方
| 用途・部位 | まず検討したいサイズ | 選び方の軸 | 確認したいこと |
|---|---|---|---|
| デッキ床板 | レギュラー:20×90、20×105、30×105、30×120 リカバリー:20×90 特殊:20×120 |
板幅の見え方、厚み、割付、必要長さ | 根太間隔、歩行荷重、排水、ビス |
| デッキ下地 | 45×70、45×90、用途により30×40・45×55・60×60 | 支持方向、スパン、床高さ、カットロス | 基礎、束、接合、構造安全性 |
| フェンス面材・格子 | 12×105、9×100、12×45、20×45、20×70 | 目隠し率、格子ピッチ、板の向き | 風荷重、横桟、ビス、端部 |
| フェンス・外構柱 | 70×70、90×90 特殊:105×105、120×120 |
高さ、見た目、支持する面積 | 柱間隔、基礎、風、道路・隣地条件 |
| パーゴラ | 70×70、90×90 特殊:105×105、120×120 |
柱・梁の役割、屋根の有無、スパン | 風、追加荷重、基礎、接合、法令 |
| ベンチ・花壇・見切り | 20×90、20×105、30×105、30×120、12×105、9×100、30×30、30×40ほか 20×90はレギュラー/リカバリー双方に含まれます |
座面・側板・脚・枠を分けて割付 | 座る荷重、土圧、排水、触れる面の仕上げ |
同じ用途でも、必要長さや支持条件によって選ぶサイズは変わります。20×90はレギュラーとリカバリーの両方に含まれるため、用途・必要長さ・在庫を確認して割り付けます。
「理材活用」は、端材処理ではなく、木を使い切るための設計です
長い材が必要な場所には長い材を。短い材で成立する場所には、短い材を。
木材は、市場で使いやすい規格を取る過程で短尺材や規格外寸法が生まれます。しかし、長さが短い、細い、薄いというだけで、その材が役割を失うわけではありません。デッキの小さな下地、花壇の側板、ベンチの脚、格子、見切り、プランターなど、必要寸法そのものが小さい用途があります。
理材活用では、そうした材を「余りだから使う」のではなく、適材適所へ配置します。これにより、希少な天然資源の廃棄を減らしながら、設計によって用途を広げられます。リカバリー/Wリカバリーサイズは、この考え方を実際の外構へ落とし込みやすい選択肢です。
サステナブルグレードやファーミンググレードも未利用になりやすい材を活かす選択肢です。ただしサイズ区分とは別の分類なので、外観・欠点の位置・必要性能を確認して使い分けます。
用途を部材ごとに分けると、必要なサイズが見えやすくなります
「デッキをつくる」だけでなく、床板・根太・大引き・束柱・幕板などに分けます。フェンスなら面材・横桟・柱・笠木に分けます。
意匠面では幅・色・木目・目地を、構造側では断面・支持・接合を優先します。見える部分と支える部分で、優先する条件を分けます。
完成寸法から一本ずつ必要長さを割り出すと、長尺材を短く切る箇所と、リカバリー材で成立する箇所を分けられます。
ウリンは硬く重いため、長尺・大断面ほど取り回しと加工負担が増えます。現場で切れるか、下穴工具があるか、搬入経路を確保できるかもサイズ選定の一部です。
ウリン材の用途とサイズでよくある質問
ウリンデッキのレギュラー床板は何ですか?
床板として使えるレギュラーサイズは20×90、20×105、30×105、30×120です。20×90はリカバリーサイズにも含まれ、20×120は特殊サイズです。用途や必要長さ、在庫条件に合わせて選びます。
20×90はデッキ床板に使えますか?
はい。20×90はレギュラーサイズの床板として使え、リカバリーサイズにも含まれます。割付、必要数量、必要長さ、在庫を確認して採用します。
フェンスなら12×105や9×100を使えますか?
面材やスクリーンなど、支持方法が成立する用途では候補になります。ただし、板の厚みだけで安全性は決まりません。高さ、格子間隔、風を受ける面積、横桟、柱、基礎、固定方法を合わせて確認します。
リカバリーサイズは品質が低い材ですか?
サイズ区分だけで品質の優劣を決めるものではありません。短さや断面が用途に合えば合理的に使えます。外観品質やグレード、欠点の位置は、サイズとは別に確認します。
105×105や120×120なら大きなパーゴラでも安全ですか?
断面が大きいだけでは安全性を判断できません。梁スパン、屋根材、風荷重、柱脚、基礎、接合金物などで必要条件が変わります。構造に関わる用途では設計者・施工者による確認が必要です。
理材活用を前提に見積もり相談できますか?
用途、完成寸法、必要長さ、見える面、数量が分かれば、リカバリー/Wリカバリーを含めて候補を整理しやすくなります。施工時期と在庫もあわせて確認します。
「何mmを買うか」まで決まっていなくても、用途から整理できます。
デッキ、目隠し、花壇兼ベンチなど用途が決まった段階でも相談できます。設置場所の写真と、おおよその幅・奥行き・高さがあれば、レギュラーとリカバリー材の使い分けを整理できます。
材料ロスや理材活用を重視する場合は、用途と必要長さもお知らせください。在庫・加工条件を見ながら候補を検討できます。
