ウリンについて

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熱帯雨林が育む“鉄の木”ウリン

ウリン(Ulin)は、東南アジアのボルネオ島(カリマンタン島)を中心に育つ熱帯広葉樹です。地域によっては「ビリアン(Belian)」や「ブリアン(Belian)」とも呼ばれ、古くから「鉄の木(Ironwood)」として知られています。その名の通り、比重が非常に高く、水に沈むほどの重さと硬さを誇ります。この密度の高さこそが、ウリン材の耐久性の源であり、東南アジアの豊かな熱帯雨林が長い年月をかけて生み出した自然の恵みです。

 

自然由来の防腐・防虫性能

ウリン材の最大の特徴は、樹脂成分やポリフェノールなどの天然成分を多く含んでいることです。これらの成分が木材内部に含浸していることで、シロアリなどの害虫を寄せ付けにくく、カビや腐朽菌の発生も抑制します。また、海水や雨水にも強く、現地では昔から港湾施設や橋梁、杭など、常に水に触れる構造物に利用されてきました。薬剤処理をしなくても高耐久を実現する、まさに“天然の防腐木材”といえる素材です。

 

経年変化も魅力のひとつ

ウリン材は切り出した直後は赤褐色や茶褐色をしていますが、屋外に設置されると徐々に銀白色に変化していきます。この経年変化はウリン材特有の美しさであり、長年風雨にさらされても素材自体の耐久性は損なわれません。また、表面を磨き直すことで元の深い色味を蘇らせることも可能です。硬質で重厚なだけでなく、時間の流れとともに表情を変えていく——それがウリン材という素材の、もう一つの魅力です。